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FRIVOLITE 流お洒落ジャーナル

「明日への神話」と Anat の共鳴

京王井の頭線渋谷駅連絡通路に恒久展示されている「明日への神話」。仰々しくガラスケースに覆わるのではなく、むき出しのありのままの姿で、通路を行きかう人々と同じ空気を共有しているのが、何とも岡本太郎の作品らしい。

明日への神話 岡本太郎作


作者 岡本太郎
制作年 1969年
素材 アクリル系塗料による壁画
寸法 550 cm × 3000 cm (220 in × 1,200 in)


ここ4~5年、渋谷駅へ行くことはあまりなかったが、この絵が渋谷駅連絡通路に展示されるようになってからは、再び渋谷へと足を運ぶ機会が増えた。圧倒的なエネルギーを放つ「明日への神話」とは、これまでに 20回以上対面していると思う。今日も、池袋から10分間電車に揺られ、会いに行って来た。

「明日への神話」に触れ合うのは、自分自身の心の中で、静かに青い炎が燃える時である。それを何か大きな存在にぶつけてみたい時、そして、跳ね返って来るものを肌で感じたい時、無性にこの絵と向き合いたくなる(ちなみに、自分自身が精神的に乱れている時は、絶対にこの絵の元へは足を運ばない)。

明日への神話の全体写真


昔、岡本太郎が、テレビで以下のようなことを言っていた。正に、その通りだと思う。

『ド~ンと大きな音がして、ババーンとすごいあれで飛び散るでしょ。そういうのとは全然関係ない。「芸術は爆発だ」とは、自分の心の中に、自分の存在の中に、ぱ~と燃え上がるものが音もなしに開くこと。宇宙に向かって開くこと。だから、いわゆる爆発と、「芸術は爆発だ」とは、まるで違う。バーンと大きな音を立てて飛び散るなんて、いやしいものじゃない。』

明日への神話とAnat の真下からの対面


今回は、FRIVOLITE が創り上げた「 Anat 」を左手に持ち、「明日への神話」にぶつかってみた。完成した Anat を携え、真正面から正々堂々ぶつかってみたかったのである。通り過ぎる周囲の人々の眼など気にせず、1時間ほどその場でのめり込んでいた。

FRIVOLITE が「帝王紫の絹糸(※詳細については、絶対の美 LYL01&LYL02 にて詳述)」の開発に取り組み始めたのは、「明日への神話」が渋谷に来てから 5カ月後の 2009年3月のことである。当時、オリジナルストールの製作を行っていたが、その発表会を兼ねた麻布での展示会の終了直後に、はじめてこの絵と出会った。

大雨という最悪の天候の中、展示会は散々な結果であったが(ただし、レセプションだけは盛況で楽しかった 笑)、糸屋、染め屋、FRIVOLITE プロデューサー&デザイナー達と共に、一つの目標に向かって挑戦する喜びを再認識した。そして、それをきっかけとなり、本気で取り組み始めたのが、「帝王紫の絹糸」だった。

「帝王紫の絹糸」の開発は、当初想像していた以上に辛いものだった。専属の各職人達の指導のもと、生糸の原料となる家蚕や天蚕のことから勉強し直した。「知識や触感」を更に磨くため、指の皮が擦れて剥がれ、生成りの絹糸が血で染まるほど、絹糸を触り続けた。また、染色についても改めて勉強し直した。肌で空気や湿度を感じ取る技、そして、自分の舌で濃度を確かめる技を学んだ(天然素材の染料は、舌で舐めても問題ない。逆に、自分の舌で濃度を確かめるのが一番である)。

「明日への神話」と Anatの対話


「明日への神話」との共鳴を終え、帰りの電車の中、Anat を袋から出して眺めてみた。そうしたところ、老若男女を問わず、車内の周囲の眼が Anat に向けて一点に集まっていた。「これ、何?」っていう眼が。

電車内での 10分間。窓越しに差し込む陽の光を浴び、Anat が艶やかなる光沢を放っていた。これまでの FRIVOLITE を築き上げて来た者達、そして、これからの FRIVOLITE を築き上げて行く者達全員の心が、Anat に輝きを与えている。

Anat 製作後記

Anat の製作を担当したデザイナー: Hiroomi Ueda が、製作を終えた今の心境を明かす。

Anat のリリースにあたり、数えきれないほどの多くの方々から祝福の言葉をいただき、心から嬉しく思う。また、東京にいるときには、連日、お客様が池袋アトリエへお越しになり、実際に Anat を手にとった感想を聞かせてくださったり、注文くださったりしている。職人冥利に尽きる喜びだ。

 Anat の基本カラー(フレーム部分)

  • 黒艶(漆黒) ・・・ 女性の美の象徴である、漆黒の髪の艶やかさ。それが、「黒艶」の色相。
  • 紅艶(鮮紅) ・・・ 舞妓が唇にさす鮮紅の艶やかさ。それが、「紅艶」の色相。


この間は、友人の masaya nishimura ブランドの西村夫妻がお越しになった。日曜日であったがアシスタントも来ていたので、皆で一緒に楽しいひと時を過ごした。

雅也氏に、「内径と外径の異なるリングに、どうして絹糸を一糸乱れず巻くことができるのか」と驚かれたが、これぞ日本の職人芸の粋。視覚に頼り、目で糸を追って巻くようでは絶対に乱れる。だから、親指と人差し指の先に全神経を集中し、触覚のみを頼って巻くのである(極端な話、目をつぶって巻くのが一番正確に巻ける)。

また、つい先日は、世界的に有名な宝飾ブランドの日本人デザイナーがアトリエに遊びに来た。昔からの知り合いだが、彼女の天才的な才能には嫉妬心すら覚える。イタリアをはじめ、世界各国で名だたる賞を獲得し続ける感性と技術。そして、尽きることのない創作意欲。「その根源は、いったい何なの?」と聞いてみたら、「音楽で言うところの絶対音感みたいなもの。理由や理屈なんてない。それは、あなただって同じでしょ。」と切り返された。幼少の頃より、本職人のもとで、大人顔負けの厳しい教育(プロになるための教育)を受けて来たからこそ、きっと身についた才能なのだろう。

Anat を創り上げて実感したこと。それは、「作品創りの楽しさと喜び」である。Hiroomi Ueda ブランドの作品を製作しているときは、いつも「自己の限界への挑戦」を強く意識する。自分を厳しく律し続け、無の境地を目指すことではじめて見えて来る世界というものも存在する。しかし、Anat の作品製作は、それとは少し異なる。自分を極限まで追い込むという発想があまりない。うまく言えないのだが、楽しみながら作品創りに取り組めるのである。

自分自身はもちろん、周囲の皆も笑顔でいられるこの幸せが、一日でも長く続いてほしいと心から願う。そのためにも、これからどんどん魅力あふれる FRIVOLITE アクセサリーを世に送り出して行きたい。

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